またまたエレクトロニカの感想を.
From Northern Climes / LO:BLOC (Mar. 2009)
DJ Sodeyama の別名義によるアルバム.これも先述の Ametsub のような静謐なエレクトロニカ.この手の音楽にしてはミニマルでソリッドな印象.ってDJだもんね.そう考えるとディープハウスの影響が大きいのかな.てかディープハウスとかクリックってまだ流行ってるのかなあ?.4つ打ちに興味失いつつあるので知りませんけど.
鍵盤系の音使いが好きです.ほんのりトライバル臭もあるけど都会的で良い感じ.全体の音のイメージとしては「古都」に近いかも.音圧も低めだし,音色もやさしい.音数も少ないので,夜にほっこり聴きたいアルバム.音のスキマって重要.間,と言った方がそれっぽいか.最近は音の太さに関してはどうでもよくなってきたのう.
http://www.myspace.com/loblocPR
書こう書こうと思いつつこんなに時間が経ってしまった.つーかだいぶ忘れてしまったので聴き返すも,初めて聴いたときの感動はないとは言え,やっぱりいい作品だなーと思います.
The Nothings of The North / Ametsub (Feb.2009)
久々に心地良くチルアウトできる逸品.これも前述の蓮沼新譜とHEADZのように,レーベルイメージが先行してあんま期待しなかったんだけど,すっかりお気に入りに.
もともとピアノをフィーチャーしたエレクトロニカに弱いのですけれども,今まで聴いてきたのとは何か異質な感じがしますよ.今までに良く目にしてきたのは割とふり幅の広い,器用な人達ばかりだったのですが,この人は一本芯が通っている感じで,かといって一本調子でもない.あくまでエッセンスを上手く取り入れつつ,自分の音楽を組み立てているなあと言う印象.なんかこうニュートラルな感じがして良いです.PROGRESSIVE FOrMお得意のクリックノイズも品のいい音圧で良いアクセントに.
調べたらまだ23歳と若い.こんなに老成した感じなのに.今後の期待が高まります.旧作も手に入れよう.
http://www.myspace.com/ametsub3110
行ってきました.High Llamas Japan Tour 2009@渋谷O-nest.
ハイラマズの前に2組.MASAとトクマルシューゴ.まあ正直MASAて誰?て感じで,事前にネットで調べようにも関係なさそうなサイトばっかり引っかかるので諦めて臨む.弾き語りでした.なんか普段はロンドンで活動してるらしいです.2曲目はイギリスくさくて良かった.
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トクマルシューゴはオナゴに人気じゃのう.ゾロゾロと若い女子が前に進んできた.去年でたアルバムEXITをざっと聴いていたのでどんな感じかは把握していたつもりだったけど,いざ演奏が始まるとジャンジャンバリバリ弾くトクマルに驚きました.そんな熱くプレイする感じだったかな.いやライブの方が良いぞ.そして上手い.つーか随分ガリガリだけど大丈夫か.アコギをがんがん引き倒すトクマルに呆気にとられてからはサポートメンバーのアコーディオン担当女子をガン見.ガーリーでかわええ.無表情に淡々とトイ楽器を演奏する姿に激萌えです.後々調べたら
meso mesoさんでした.
トクマルシューゴが終えてから,少しの間.この頃になるとさすがに混んできていよいよかと気が逸ります.
のっそりとメンバーがステージへ.ガットギターを爪弾いてショーンの歌声が響いた時はジーンと来ましたよ.ついに生で聴けるのかと.でも最初の方はリズムがズレズレだったのはご愛嬌.そんなのも楽しんじゃうぜ.ライブの構成としては「Hawaii」のような展開で進みます.というか結構古い曲多めだったです.「Over the River」聴けただけで満足.素晴らしいな.アルバムでは色々重ねているアレンジもコーラスやエレピ等で置き換えて,よりタイトにバランスよく.ハイラマズはパーカッションの入れ方が気持ち良いよ.
初見のステージで新しい発見が多数ありました.ショーンて実は結構声量あるんだなあということ.オートワウ結構多用するんだな.へー.つーかあんまり意識して聴いてなかったけどエレキは全部テレキャスだったのか.意外.俄然テレキャスが欲しくなったのは言うまでもありませんが.明日買いに行こうか知らん.ベースはプレベか.ですよねー.てか最近好んで良く聴くポストロック系バンドはテレキャス・プレベの組み合わせが多い気がするぞ.
今回の公演は約10年ぶりということで,貴重な時間でござんした.もっとも10年前はぼくももうそろそろジャズとか聴いちゃってモテたいなあと画策し始めていた時期で,ハイラマズの存在を知らんかったわけですが(後々ジャズはより偏屈になるための材料でしかないと気付いたけどな!).帰り際に元Cymbals現FROGの某氏を見かけ,結構有名人も来てたのかなーとその貴重さを実感したりで.いやーよかった.
明日は High Llamas の公演だし(行ける自信なくなってきたけど),レビューしたいのがもう一枚出来たんで,今公開しないと後悔するぞ(ダジャレです),と言うことでやっちゃいます.
2008ベスト10をやったばかりにも拘らず,2009年になって買った2008年ものの紹介.いや発売直後に買ってたら余裕でランクインする作品だったけどまあ気にしない.
Pop Ooga / 蓮沼執太
レーベルがHEADZだったのであんまり期待せず買ったのですが(それ系飽きた),これが意外な買い物でした.ぼくが絶大な信頼を置く新宿のタワーに寄ったときのポップに惹かれて購入.harakamiとコーネリアスを足して2で割ったような云々ということで試聴もせず.
コードの響きが良くてもメロディラインにがっかりするケースは多いけど,これに限っては両方兼ね備えててEです.ボーカルが引っ込んだミックスも好みです(てか出過ぎてなければいいんですが).そしてコーネリアスのようなアプローチのバッキングとハラカミのような淋しげな響き.ノイズの使い分けも巧みだなあ.おいおい,これは久々にぼくの中で大ヒットじゃないか.
http://www.myspace.com/shutahasunuma最近とみに思うけど,やっぱり隙間が多い音楽の方が長く聴けるなあ.あとゲインも抑え目でダイナミックレンジ広い方が落ち着いて聴ける.
と題打ったものの,2008年は今までで一番まじめに聴いていないやも.しかももう2月に入ってるって話ですよ.今更感満載ですが,とりあえず挙げるだけ挙げます.
How Will I Know If I'm Awake / brent cash
raid system / broken haze
weather report / caelum
here and there / Himuro Yoshiteru
Myam James part 1 / kettel
sweet nest / コトリンゴ
GAME / Perfume
Daniel Variations / Steve Reich
Nozoki Ma / suzukiski
PERSONA trinity soul O.S.T./ 岩崎琢
割と苦しいチョイス.てか去年買ったCDの殆どは内容うろ覚えなので元々好きな人達ばかりになってしまって保守的に.それでも新規開拓は全くやっていないわけではない感じで.去年前半はニカ勢を集中して聴いて,後半はポストロックやマスロック系に流れたんだけど,その割には残っていないと言う.この界隈では Youthmovies が好印象だけどこの10枚には届かず.
この10枚を選ぶ際,これ良かった覚えがあるなーってのが結構あったものの,実際に回数聴いていなかったので復習もせず入れてません.ほぼiTunesの再生回数上位10枚.そのうち聴き返したとき,このエントリを後悔するのかしらん.まあそれは毎年あるか.
そういえば去年はニコニコのボカロ作品が面白くて,そればかり見てたのがCDを聴かなくなってた原因でもある.ということでボカロ関係の
マイリスを晒してみたり.殆どたんぶらーに張ってるけどな.